2018.12.05家づくり

ZEH(ゼッチ)とは?ニアリーゼッチとの違いは?その費用も解説

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省エネ住宅・ZEH(ゼッチ)とは?

環境問題、中でもエネルギー問題への意識が高まる昨今、注文住宅市場でも省エネ住宅・ZEH(Net Zero Energy House/ゼッチ)に関心を持つ方が増えています。ZEHは環境に優しいだけではなく、優れた気密性・断熱性といった特性を備えるため、日本の住宅の省エネルギー化が大幅に進むことが期待されています。今回は、省エネ住宅・ZEHがどのようなものか、おすすめポイントなどを通してご紹介します。

省エネ住宅・ZEH(ゼッチ)とは?

ZEH(ゼッチ)とは、Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略で、住宅の断熱性や省エネ性を上げたり、太陽光発電などでエネルギーをつくったりすることにより、光熱費を削減できる住宅のことをいいます。

ZEHでは高気密・高断熱性、省エネ設備、太陽光発電などを組み合わせて、家庭の消費エネルギーを上回るエネルギーを発電し、エネルギー収支をゼロもしくはプラスにする住まいを目指します。このように従来の省エネに、創エネルギーを加えた新しい住宅がZEHです。

省エネだけでなく、地球環境に優しい暮らしの実現が求められている時代に合う省エネ住宅といえるでしょう。

なお、政府主導で2020年までにZEHを標準的な新築住宅とし、2030年までには新築住宅の平均でZEHの実現を目指すという目標が掲げられています。

ZEHの要件とは

以下四つの要件の全てに適合した住宅であることが必要です。

  1. 強化外皮基準(例:東京6地域 UA値0.6[W/m2k]相当以下)
  2. 基準一次エネルギー消費量を20%以上削減(H25基準より20%以上)
  3. 再生可能エネルギーの導入(例:太陽光発電)
  4. 1~3により基準一次エネルギー消費量から100%削減

分かりやすく言い換えると、次の三つの条件にまとめることができます。

  • 断熱

基準値以上に気密性・断熱性が高い住宅である。

  • 省エネ

高効率・高性能な省エネの設備が導入されている(冷暖房、照明、換気など)。

  • 創エネ

一次消費エネルギーを100%補えるソーラーパネルが設置されている。

このようにZEH住宅の建築にはクリアすべき基準(断熱・省エネ・創エネ)があるため、「建築コストがかさむのでは?」「費用対効果はどれくらいか?」と気になる方もいらっしゃるかもしれません。各種申請をすることでZEHの建築費用に対し一定の補助金を受けることができます。また、ZEHに住み始めてからは光熱費(水道代を除く)の削減効果が見込めます。

補助金の申請や住み始めてからのランニングコストについては、地域や個々のケースにもよりますので、信頼できるハウスメーカーに相談してみることをおすすめします。

優れた高気密・高断熱で省エネ実現!

優れた高気密・高断熱
省エネ住宅であるZEHの特長は、高気密・高断熱性に優れているという点にあります。

住宅の壁に隙間なく断熱材を施し、直接外気と接触する窓には断熱性の高いガラスと樹脂サッシを採用するなど室内の暖気・冷気を逃さない構造になっているのです。

高気密・高断熱のメリット

高気密・高断熱性に優れた住宅は、冷暖房効果を高めてくれます。その特長について詳しく見ていきましょう。

光熱費節約

住宅が高気密・高断熱だと、夏や冬でもエアコンの稼働量を減らすことができ、光熱費の節約につながります。外気を入れずに室内環境を適温にしてくれるため、冷暖房費がかさむのを抑えてくれるのです。

高い快適性

高気密・高断熱に優れた住まいは空気が循環しやすいため、冷暖房の利きも良くなります。部屋全体がムラなく涼しく(暖かく)なるため、年中快適に暮らすことができるでしょう。

空気がきれい

ほとんど結露の心配がなく、カビの発生を抑えることができます。高気密な住宅は換気も有効に働くため、部屋の空気もきれいな状態を保てます。

この他にも、通風や採光を配慮した住宅設計をすることで、冷暖房の稼働時間を短縮しても室内を快適に保ち、省エネ効果をアップすることができます。

太陽光発電で創エネ!余った電力は売電可能

創エネといえば、太陽光発電をイメージする方は多いでしょう。太陽光発電は、ソーラーパネルで太陽光エネルギーを受け電気を創るシステムです。創エネした電力はパワーコンディショナーなどで電力会社が供給するように交流電流に変換され、電力会社から供給される電気と同じように使用することができます。

また、創エネした電力は蓄電池に貯めておくことができるため、天候が悪く発電量が不足しているときにも使うことが可能です。

ただエネルギーを創り出すだけが創エネではありません。創エネした電力が使用電力を上回った場合、余った電力を電力会社に売ることができます。

ZEH住宅は、太陽光発電で創エネした電気を効率的に活用でき、光熱費を抑えることができる住まいといえます。

HEMSで電気の発電量・使用量を見える化

HEMSで見える化
ZEHの省エネ・創エネを支えるシステム「HEMS」についてもご紹介しましょう。

HEMS(Home Energy Management System/ヘムス)は、太陽光発電システムや家電、その他の電気設備と接続して、発電量・使用量を「見える化」するシステムです。モニターにはタブレット端末などが使われます。

HEMSがあれば、リアルタイムで発電量・使用量をチェックすることができるため、暮らしの中で自然と省エネを意識することができます。

都市部に有効な Nearly ZEH(ニアリーゼッチ)とは?

Nearly ZEHとは
「Nearly ZEH(ニアリーゼッチ)」とは、都市部に建つ住宅で、屋根が小さい、日射が当たりにくいなどの省エネがやや難しいケースに配慮して設けられた基準です。ZEHよりも条件が緩和され、都心部でも実現可能な要件が定められています。

Nearly ZEHが設けられた背景

都市部に建つ住宅の場合、土地の面積・延床面積、屋根面積が狭く、周囲の建物によって日照時間が限られてしまう恐れがあります。このようなケースでは、太陽光発電が難しいためシステムの設置率が低くなることが考えられます。そこでZEHに準ずるNearly ZEHが設けられました。

ZEHの「一次エネルギー消費量を100%以上削減」という条件に対し、Nearly ZEHでは「一次エネルギー消費量75%以上削減」と条件が緩和され、都心部でも実現可能な目標が設定されたのです。

Nearly ZEHの要件

  1. 強化外皮基準(例:東京6地域 UA値0.6[W/m2k]相当以下)
  2. 基準一次エネルギー消費量を20%以上削減(H25基準より20%以上)
  3. 再生可能エネルギーの導入(例:太陽光発電)
  4. 1~3により基準一次エネルギー消費量から75~100%未満の削減

以上四つの要件に適合し基準を満たした場合、省エネ住宅・Nearly ZEHとして認められます。

ZEHの費用

多くのメリットを持つZEHですが、設置する機器により性能やグレードが異なるため、明確な価格は決まってません。

一般的な相場イメージとして30坪前後の二階建て住宅をZEH仕様にする場合、200~300万円程度を目安に考えておきましょう。初期費用がかかるため、補助金制度を上手に活用することをおすすめします。

おわりに

最近の環境意識の高まりを受け、注文住宅を検討される方も省エネ住宅をと考える方が増えています。今後ますますこの傾向が強まることでしょう。今回ご紹介した省エネ住宅・ZEH、Nearly ZEHは、省エネのみならず創エネもすることで光熱費を抑え、快適な暮らしを実現してくれます。建設時にある程度の設備コストが考えられますが、長期的に見ると光熱費がお得な家づくりができます。これから注文住宅を建てる方は、環境と家計に優しいZEHを検討してみてはいかがでしょうか。

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