2018.11.07間取り・デザイン

注文住宅の間取りの失敗例!間取りで後悔しないためには?

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注文住宅の間取りの失敗例

注文住宅は、自由に間取りを設計できることが大きなメリットです。しかし、好みの間取りで建てたつもりが、実際に住んでみて「こんなはずじゃなかった……」と思ってしまう事態になることも。

今回は、失敗例から学ぶ間取り成功のポイントについてご紹介します。「こんな間取りにしたい!」と思っていたことにも、意外な落とし穴が見つかるかもしれません。失敗しない間取りの考え方について、計画段階から理解しておくときっと役立つでしょう。

コンセントが届かない!配線計画の失敗例と対策

コンセントが届かない! 現代の生活には、家電製品が欠かせません。家電は当然電気がなければ使用できないため、住宅におけるコンセントの存在は非常に重要。家が完成してみたら、コンセントが足りなかったり、デザインを優先しすぎてスイッチの位置が使いづらかったりなどの失敗も、意外に多くあります。

配線に関する失敗例としては、以下が考えられます。

  • ドアを開けると部屋の照明スイッチが隠れてしまう
  • 調理に使う小型家電が意外に多く、キッチンのコンセント数が足りない

設計の段階で各部屋の使用家電をチェックし、その数に見合ったコンセントを設置するようにしましょう。また、スイッチ類は必ず生活動線上に配置し、スムーズに操作できるようにすることが大切です。

物の出し入れが不便…収納づくりの失敗例と対策

収納は、住まいの快適性を左右する重要なポイントです。収納に関する失敗例としては、以下が考えられます。

  • 憧れの壁面収納を実現したけれど、壁の空き部分に直置きしたいソファやデスクなどを置く場所が制限されてしまった
  • 廊下の左右にハンガースペースを設け、ウォークインクローゼット化したが、動線の邪魔になって収納力もいまひとつ

これらの事例は、収納に求める理想と現実の食い違いが原因。このような失敗を防ぐためには、収納予定の物のサイズと収納空間の寸法をきちんとチェックしたり、よく使う物を出し入れしやすい場所にしまえるか確認したりすることが大事です。また、収納空間は床面積ではなく壁面の広さを重視して設計すると失敗を防げます。

部屋の広さのバランスが悪い…スペース配分の失敗例と対策

部屋の広さのバランスが悪い 間取りを考える際に、 「部屋を広くしたい」と思う方は多いでしょう。しかし、暮らしに見合った室内空間を考えて部屋をつくらないと、次のような思わぬ後悔を招くことになります。

  • 玄関収納を重視しすぎて、肝心の玄関が狭くなった
  • 広々としたリビングに憧れて、必要以上に大きくしたら、エアコンが効きづらくなった
  • 流行っているので対面式のキッチンにしたら、カウンター部分が狭くなって二人以上での家事がしにくく、炊事を誰も手伝ってくれなくなった

これらはすべて、室内の空間配分の見誤りが原因です。部屋が狭ければ不便ですし、かといって広すぎても管理しきれなかったり、空調効率を損ねたりすることがあります。入れる予定の家具サイズや人がすれ違う可能性などを想定し、余裕を設けながらも冷暖房効率を考える必要があります。

もともとは広い一室としながらも、引き戸などでいつでも間仕切りできるようにしておくなどの工夫も有効です。

家族の行動パターンが合わない…生活動線に関わる間取りの失敗例と対策

間取りの失敗で意外に多いのが、動線に関するもの。中でも寝室とトイレの距離や、水回りから物干し場までの動線などは慎重になりたいところです。

生活動線に関する失敗例としては、以下が考えられます。

  • 廊下に面したところを洗面所にしたため、朝の身支度時には家族が密集して廊下が使えない
  • トイレを玄関の隣につくったら、真冬は寒くなりすぎてトイレへ行くのがおっくうになった

実際の生活動線やライフスタイルを細かく想定せず、なんとなく間取りを決めてしまうと、上記のような失敗を招きがち。後悔を避けるためには、家族全員の行動パターンをしっかり把握して間取りを考えることが大切です。

部屋が暗い!カーテンが開けられない!窓の位置や日当たりの失敗例と対策

窓の位置や日当たりの失敗例と対策 室内の明るさや窓の位置に関する失敗例も少なくありません。特に窓の大きさや高さ、方角などで日当たりやプライバシーは左右されます。

明るさに関する失敗例としては、以下が考えられます。

  • リビングの道路に面した場所に大きな窓を設けてしまったため、向かいの人の出入りが丸見え
  • 寝室の窓を東向きにしてしまったので、夏の朝は強烈な日差しで目が覚めてしまう
  • テレビの置き場所の真横に大きな窓があり、光が入ってテレビが見づらい。かといって、カーテンを閉めると暗い

これらは、窓の位置や高さ次第では生まれなかったはずの問題です。

例えば、光を多く取り込みたいけれどプライバシーは守りたいという場合、目線の高さは壁面にして、その上や下に横長の窓を設けるという方法もあります。また、どうしても窓を大きく取りたいなら、庭などの外構に構造物を設けて外の視線や強い日差しを遮る方法も考えられるでしょう。

そして意外に多いのが、玄関やトイレ・浴室などの窓を省略したことで暗く窮屈に感じられるという失敗です。窓をつければその分費用がかかりますが、何十年も同じ家で暮らすことを考えた場合、快適さを重視することも大切なことを知っておきましょう。

暖房・冷房の効率が悪くなる?部屋の温度や湿度の失敗例と対策

快適に過ごせる間取りの条件は、部屋の居心地や移動のしやすさだけではありません。冷暖房がきちんと効き、結果的に省エネルギーな生活ができるかどうかも重要です。

温度に関する失敗例としては、以下が考えられます。

  • リビングを思いきり広く取ったのは良いが、最も長く過ごす部屋だからこそ常時エアコンを使わなければならず、空調代が大変
  • 対面で窓を設けなかったため風通しが確保できず、家の中で湿気がこもりやすくなった

これらの失敗は、温度・湿度を管理することを意識しなかったことが原因です。特に寒冷地で吹き抜けを設けるときは、住宅自体の高断熱性・高気密性をしっかり確保しましょう。

夏の暑さ対策を考えて屋根裏やロフト部分の換気にも気を配るなど、吹き抜け部分を季節に対応できる構造にしておくなどの工夫が大切です。

キッチンのニオイが気になる…ニオイの伝わり方の失敗例と対策

実際に暮らしてみないと気づきにくいのが、家の中の「ニオイ」の問題です。家を建てるまではまったくノーマークだったニオイの問題が、暮らし始めた途端に噴出することもあり得ます。

ニオイに関する失敗例としては、以下が考えられます。

    • キッチンの真上にウォークインクローゼットをつくったために、換気口から食べ物のニオイが洋服についてしまう
    • お父さんがバルコニーで喫煙していても、隣の子供部屋に煙が入ることがある
    • オープンキッチン+吹き抜けの家にしたため、焼き肉やカレーを食べた日はニオイが充満する

設計段階の間取り図にニオイが発生する場所から、ニオイがどのように家中を伝わるのかを書き込み、ニオイのシミュレーションを入念に行いましょう。

おわりに

今回は、注文住宅における間取りの失敗例と、それを回避するためのポイントについてご紹介しました。

注文住宅の場合は、特に「こういう家にしたかった」「このような家に憧れていた」という意思が優先されがちです。しかし、理想と現実にはときとしてギャップも生まれるもの。いったん間取りを考えてから、実生活を続けたらどうなるのか、自分たちのライフスタイルに合っているのかなどを熟考しましょう。

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